豊予海峡とは豊後(大分)と伊予(愛媛)の間の海峡です。陸路で行き来するとかなり大回りになるため、宇和島運輸フェリーが八幡浜~別府・臼杵間、オレンジフェリーが八幡浜~臼杵間、国道九四フェリーが三崎~佐賀関間のフェリーを運航し、船での往来が盛んです。
「豊予海峡横断きっぷ」は昨年3月から発売されている松山・宇和島~八幡浜間のJR線の特急自由席と八幡浜港~別府港の宇和島運輸フェリー(2等)がセットになったきっぷです。
八幡浜駅には国鉄書体の「のりかえ 別府連絡」の看板が今も現役で、古くから九州連絡の玄関口でした。JR初期の頃には宇和島運輸と八幡浜・宇和島・別府を接続駅とした普通連絡運輸も行っていました。
「豊予海峡横断きっぷ」は松山もしくは宇和島発着でそれぞれ片道タイプと往復タイプの計4種類あります。片道タイプは2日間、往復タイプは7日間有効です。
松山片道 | 宇和島片道 | 松山往復 | 宇和島往復 | ||
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正規運賃・料金 | JR | 2,460円 | 1,180円 | 4,920円 | 2,360円 |
フェリー | 3,100円 | 5,890円 | |||
合計 | 5,560円 | 4,280円 | 10,810円 | 8,250円 | |
「横断きっぷ」発売額 | 5,000円 | 3,800円 | 9,500円 | 7,300円 | |
差額 | 560円 | 480円 | 1,310円 | 950円 |
価格を一覧にしてみるとこんな感じです。JR線の運賃は自由席特急料金を含んでいます。フェリーの往復運賃は往復割引を効かせています。どの区間も割引額は1割ちょっとなので、価格的には大して安くはない印象です。
この記事を書いている時点でのフェリーのサーチャージ(燃油価格変動調整金)が0円でした。もし、燃油価格の上昇によってサーチャージが必要となった場合、このきっぷの発売価格にも影響があるのかちょっと気になりました。
こちらがJR券部分です。乗車券と自由席特急券が一葉になっていて、特段目新しい様式ではありません。松山発着であれば乗車区間が51kmを超えるので「ザ・席券」を購入することで指定席も利用できます。
こちらはフェリー引換券です。このままでは乗船できず、乗船名簿に記入した上で窓口で乗船券と引き換える必要があります。八幡浜港から乗る場合、船の事前予約は不要です。
八幡浜駅と八幡浜港は2Kmほど離れていて、バス(か徒歩)で移動することになります。このきっぷを使う検討をした際、なんでバス代が含まれていないんだろうか?と思いました。
- 早朝・深夜便のフェリーが発着する時間帯にバスがない。
- 日中でもタイミングよく接続するバスがあるとは限らない。
- バスを運行している会社が2社あり、互いにあまり仲が良くなさそう。
実際に使ってみて、バス代が含まれない理由はこんなところだろうなと推測しました。八幡浜駅と八幡浜港のバスでのアクセスが改善されれば、このきっぷの使い勝手は良くなるので、もう少し頑張って欲しいところです。
「豊予海峡横断きっぷ」は四国側だけでなく、宇和島運輸フェリーの別府港でも発売があります。こちらは一癖も二癖もあるので、また別の機会にでも。
【補足:2022/4/7】
「豊予海峡横断きっぷ」は2022年3月末で発売終了しましたので、カテゴリーを追加しています。