シャトルきっぷ

 「シャトルきっぷ」は東海道線・醒ヶ井~穂積間の各駅から、米原乗換の東海道新幹線経由で京都・新大阪へ往復する2日間有効のきっぷです。醒ヶ井~穂積間からの片発売で、京都・新大阪側からの発売はありません。発売されたのは民営化以降だと思いますが、少なくとも20年前からあります。

 主要駅からの価格と割引率を挙げてみます。上段が新幹線自由席利用時の正規運賃・特急料金の合算、中段が「シャトルきっぷ」の価格、下段が割引率です。

  京都 新大阪
近江長岡  

  4,600円
3,370円
26.7%

8,840円
4,940円
44.1%

関ヶ原

4,940円
3,700円
25.1%

9,500円
5,570円
41.4%

垂井 

5,280円
4,070円
22.9%

9,500円
5,570円
41.4%

大垣

5,840円
4,610円
21.1%

 10,140円
6,230円
38.6%

 JR東海が東海道新幹線を割り引かないことは有名ですが、「シャトルきっぷ」については距離が比較的短い割に20%~40%超と割引率が高いです。だいたい、京都着は往復運賃に700~800円、新大阪着で約1100円の追加で新幹線自由席が利用できる計算になります。

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 こちらが「シャトルきっぷ」の現物です。わざわざ「米原~京都間(京都~米原間)は在来線乗車不可」との記載があります。この区間を新幹線経由にすることによって、JR東海の自社完結になっており、あくまで青色の会社には運賃収入を渡さないぞという強い意思を感じます。 

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こだま693号:米原駅 2017/12/24

  私は「青春18きっぷ」のワープ用に利用しました。近江長岡~米原間は乗車券が重複していますが、「シャトルきっぷ」を買ったほうが米原~京都間の新幹線往復(4,240円)で買うより安上がりになっています。

 この時は早朝に大垣に到着した「ムーンライトながら」からの乗継だったので、新幹線で人権を回復した気分になりました。爆睡して新大阪まで乗り過ごしてしまったのは誤算でしたが。そろそろ座席の夜行列車がしんどい年頃になりました。

伊都キャンパス回数券

 九州大学伊都キャンパスは福岡市西区~糸島市にまたがる里山を開発して平成17年に開設されました。もともと福岡市中心部の箱崎キャンパスにありましたが、段階的に箱崎から伊都に移転し、昨年までにほとんどの学部が伊都への移転を完了しています。私立大学は都心回帰が進んでいますが、国立大学は逆に郊外に飛ばされ、跡地は大学とは関係ない再開発に転用されるのが流行っているように感じます。

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伊都キャンパスにある九州大学工学部・工学研究科 2018/12/31

 伊都キャンパスの開設に合わせて平成17年9月に筑肥線・九大学研都市駅が開業しています。筑肥線は福岡市交通局空港線と直通運転しているため、博多や天神といった福岡市中心部から一本で来ることができます。キャンパスは駅から昭和バスの路線バスで10分ほどの場所にあります。


 やっと本題に入ります。伊都キャンパスへの行き来のため、福岡市交通局+筑肥線(姪浜~九大学研都市間)+昭和バスの3社局がセットになった「伊都・キャンパス回数券」というきっぷが10枚綴り5,100円で発売されています。

 JRの運賃は230円、昭和バスは250円です。福岡市交通局は地下鉄各駅~姪浜間で、各駅には空港線だけでなく箱崎線や七隈線も含まれます。地下鉄の運賃が1区200円~6区370円なので、3社局トータルで680円~850円に相当する区間が1枚のきっぷにまとまった上に510円で利用できることになります。また、有効期間が3ヶ月先の月末までと長めなのが特徴です。

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矢印の下向きに利用

 きっぷはこのような縦型のエドモンソン券です。交通局お客様サービスセンターおよびJR九大学研都市駅、九州大学生協、昭和バス伊都案内所で発売しています。この券は九大学研都市駅で購入したもので、E-POS券が出てこないかちょっと期待したんですが、交通局本局で月初に前出ししたきっぷを渡されました。たぶん生協や昭和バスも同じと思われます。

  伊都キャンパスへ利用する場合は、交通局の自動改札機は入場駅と日付を印字する機能があるので、上の券のように券面に印字されます。九大学研都市駅では自動改札機から吐き出され、バスを降りる際に運賃箱に本券を投入します。

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矢印の上向きに利用

 逆に伊都キャンパスから利用する場合は、バス降車時に運転手に本券を渡してチケッターで「入鋏済 昭和バス」という印を押してもらいます。不正利用が多いため必ず運転手に手渡すよう車内放送で呼びかけていました。JRの自動改札機では乗車駅は印字せず、券面下部に31.12と入場日と時刻だけが印字されています。

 このきっぷは伊都キャンパスが開設されて間もない平成17年12月から発売されています。九州大学関係者のために発売されているような扱いですが、私のように関係者でなくても利用できる太っ腹なきっぷです。今でこそ交通系ICカードがあれば3社局とも乗り降りできますが、一枚のきっぷにまとまった上で割引が受けられるのは大きいと思います。