とれいゆつばさ

とれいゆつばさ

◆種別:新幹線(特急)

区間:福島~新庄

Treiyu_logo (「とれいゆ」ロゴ)

 「とれいゆつばさ」は一昨年7月の三連休から福島~新庄間で運転されている新幹線車両初の観光列車です。秋田新幹線を引退したE3系を観光列車「とれいゆ」に改造しました。「とれいゆ」という愛称は「トレイン」とフランス語で太陽の意味の「ソレイユ(フランス語で太陽の意味)」と山形県自慢の温泉の「湯」を組み合わせた造語なんだそうです。ロゴには山形の特産品のぶどう・さくらんぼ・洋ナシ・リンゴがデザインされています。

Treiyu1 (福島駅地上ホーム)

 車両は秋田新幹線から転用したので時速275Km運転できる性能はありますが、運転されるのは今のところミニ新幹線区間にとどまっているため、最高130Kmで運転されています。また、福島駅の発着は新幹線ホームではなく、地上の在来線ホームの発着となります。

 編成は11~16号車の6両編成で構成されています。号車番号の振り方は秋田新幹線の頃のものを踏襲しています。全車指定席で自由席はありません。駅で特急券を売る以外にびゅう商品などのパックツアー枠もあります。

Treiyu_seat (11号車)

 11号車はグリーン車をそのまま転用したものですが、普通車に格下げされています。いわば乗り得車両です。観光列車としてではなく、移動手段として利用する場合や1人利用には向いていると思います。

Treiyu_box (12号車)

 12~14号車は2人用・4人用のボックス席です。通路を挟んで4人用ボックスと2人用ボックスが並んでいます。窓枠と座席がずれないように配置されているため、シートピッチが広くカバ材で作られたテーブルはかなり大きいです。4人で弁当を広げても余裕です。また、座席は畳+座布団という珍しい造りです。ボックス席なので知らない人と相席になる可能性はあります。 

Treiyu_bar (15号車)

 15号車はバーカウンターと掘りごたつ式のラウンジがあります。足湯上がりにラウンジで山形の地酒やジュースを飲んでくつろぐという趣向です。この写真は発車前に撮ったので誰もいませんが、長時間占拠していた客がいたため乗車中の利用機会はありませんでした。

Treiyu_ashiyu1 (16号車)

 16号車はこの列車最大の売りである足湯の車両です。15分の時間指定で入れ替え制になります。赤い部分が足湯で、白いソファは待機エリアです。利用には足湯券が必要で、びゅう商品などのパックツアー利用時は事前に購入できますが、きっぷの場合は当日空きがある場合に限り車内で購入できます。当日券はタオル付きで380円です。タオルは「とれいゆ」のロゴ入りで記念にもなりますので、高くはないと思います。

 なお、足湯の湯は天然温泉ではありません。言ってしまえば車両所の水道水で、しかも消毒済みなので塩素臭がします。天然温泉は成分によって浴槽や配管を傷める場合がありますし、湯をどこかから調達してくる必要がありますから、コスト的に割が合わなかったんだと思います。それを分かって乗ってはいるんですが、ちょっと残念に感じたのは確かです。

Treiyu_ashiyu2 (山形駅停車中)

 まぁそこは足湯に足を突っ込んで温まりながら、目の前の景色が高速で流れる非日常性を楽しむとして割り切ればいいかと思います。この列車以外でできない経験ではあるので。 ちなみに私が座っていたところに、後日「行くぜ東北」のポスターで木村文乃が座っていました( ̄ー ̄)

F0792

 私は12号車に乗車しました。乗車直前にきっぷを受け取って、F席という表記を見て「なんじゃこりゃ?」と思いました。JRのきっぷはたくさん持っていますが、F席なんて初めてでした。「とれいゆ」の12~14号車の座席は4人用ボックスが偶数番でA~D席、2人用ボックスが奇数番でE・F席というイレギュラーな設定になっていました。ちなみにF席は下り列車だと進行方向逆向きになります。 

Treiyu2 奥羽線羽前中山かみのやま温泉間)

 新幹線(正確にはミニ新幹線)に観光列車の概念を持ち込んだのは斬新です。車内販売で駅弁も売っていたので、ご飯食べてコーヒー飲んで足湯に入ってのんびりと移動時間を楽しみました。途中駅での乗降はできますが、福島~新庄間の約2時間という乗車時間はちょうどいい感じでした。

 新幹線の観光列車が本線系に広がるとは思えませんが、今後秋田新幹線には同じような車両が登場するような気がしています。