続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

北太平洋花と湿原

北太平洋花と湿原

◆種別:快速

◆区間:釧路~根室

Hanatoshitsugen_HM Hanatoshitsugen_maku

 JR北海道の「夏の道東周遊紀行キャンペーン」の一環として、花咲線(根室線・釧路~根室間)に新たな観光列車を走らせました。それが快速「北太平洋花と湿原」号でした。

 何年か前までは釧路行の夜行列車を根室駅まで延長運転して、それなりに誘客を進めていました。しかし、近年はそれもなく、夏場の観光客を積極的に取り込もうという努力が感じられないと思っていました。だから、ようやくこういう列車が企画されたかといった感です。

Hanatoshitsugen (根室線・茶内駅)

 車両はJR北海道札幌運転所のキハ183系6000番台の3両編成でした。この車両はお座敷仕様で赤黒金の3色に塗り分けられています。定期運用はなく、定期列車への増結や団体・臨時列車で使用されています。私はお座敷ではなく、フルフラットにした特急「はなたび利尻」の「ゴロ寝カー」でも利用はあったんですが、お座敷としての利用は初めてでした。

     釧路    厚岸     浜中    東根室    根室

下り 11:25 → 12:11 → 12:54 → 14:29 → 14:37

上り 19:23 ← 18:15 ← 17:36 ← 16:32 ← 16:30

 このダイヤだと往路は札幌から特急「スーパーおおぞら」に接続していますが、復路は15分差で接続していません。夜は釧路に泊まれってことなんでしょう。また、根室の滞在可能時間は2時間弱なので、根室を観光するには時間不足でした。私は根室観光をメインに考えていたので、往路の乗車は諦めて2本前の普通列車で根室入りし、根室で駅レンタカーを借りて、観光する時間と機動力を確保しました。

 オプションとしてこの列車に接続し、周辺の岬や湿原を周遊する「ツインクルバス霧多布号」というバスが運行されていました。往路の浜中駅で乗客を乗せ、霧多布岬や国泰寺などを周った後に復路の厚岸駅発車に間に合うように下してくれるスケジュールでした。列車+地元の路線バスで観光するには限界がありますから、こういうバスはとてもいいアイデアだと思うんですが、3日前までに要予約という融通の利かなさはちょっといただけないです。

Kiha183-6000 (キハ183系6000番台車内)

 お座敷車両は4人で卓を囲む席と2人で卓を囲む席がありました。いずれの席も掘りごたつになっているうえに、2-1列のため一人あたりのスペースも広くて快適に過ごすことができました。運賃+300円の指定席料金だけで利用できてしまうのが申し訳ないぐらいです。

I0598

 私が利用した日はこの列車の運転初日であった上に、札幌からの臨時急行「まりも」が釧路に到着した日だったので指定席を取るのに非常に苦労しました。結局、最後まで全区間通しで押さえることはできませんでした。厚岸~釧路間は団体がごっそり抜いていました。

 指定席は4人用席と2人用席が別列車扱いで管理されていました。私が粘って区間分割で確保できた席は列車名の後に「座2」とあるように2人用の席です。太平洋や厚岸湖の景色を楽しめるのは4人用の側だったので、景色を眺めるにはハズレの席でした。

 途中の糸魚沢~厚岸間の車窓の様子です。厚岸までは指定席がガラガラだったので、座席を移動して景色を楽しんでいました。北海道らしい広大な湿原と厚岸湖(7分過ぎあたり)の景色が見られます。

 私はこの時しか利用しなかったので他の日の利用状況はわかりませんが、ソコソコ利用状況が良かったのであれば今年限りのことにせず、来年以降も継続してもらいたいです。快速でなくても急行にして急行料金ぐらいは取ってもいいと思います。ただし、ダイヤはもう少し工夫の余地があるように思いますが…。