三連休東日本・函館パス
「三連休東日本・函館パス」は三連休の3日間JR東日本管内+αを自由に乗り降りできる特急料金を含まない乗車券タイプのフリーきっぷです。+αのJR東日本以外のフリーエリアは以下のとおりです。
【JR東日本以外のフリーエリア】
- JR北海道:新青森~新函館北斗、函館~森(支線含む)
- 道南いさりび鉄道:全線
- 青い森鉄道:全線
- IGRいわて銀河鉄道:全線
- 三陸鉄道:全線
- 北越急行:全線
- えちごトキめき鉄道:直江津~新井
- 伊豆急線:全線
三連休で利用できるこのタイプのフリーきっぷは古くは「E・Eきっぷ」→「ハートランドフリーきっぷ」から始まり、「三連休パス」→「スリーデーパス」→「三連休乗車券」→「三連休東日本・函館パス」と繋がっています。
その間、特急料金が分離されたり当日購入ができなくなったりして使い勝手が悪くなり割安感は減っていると感じますが、その代わりにJR北海道や第三セクターが利用できるようになり、エリアを広げてカバーしている感です。
そして、多くの方がお気づきだとは思いますが、今年から天皇誕生日が12月23日から2月23日に変わっています。今年の2月23日は日曜なので翌24日が振替休日となります。今週末(2月22日~24日)は「三連休東日本・函館パス」が利用できます。
「三連休東日本・函館パス」の現物です。券面の路線図が北海道しかない割り切りは見事です。消費税増税後の現在の価格は大人14,370円、小児4,390円です。小児用を安くして家族での利用を促進する傾向は最近よく見られます。
このきっぷ自体は2016(平成28)年度から発売されていますが、実は昨年初めて利用しました。私自身が長距離移動はほとんど飛行機利用になり、列車だけで「週末パス」以上「三連休東日本・函館パス」以内の旅行にほとんど行かなくなったためです。
【ひとこと】
東京を起点に往復14,370円以上だとだいたい一ノ関、鶴岡(新潟経由)以遠で、仙台だと木古内、大宮経由で上田、越後湯沢以遠になります。それ以遠の区間を単純に往復するだけで割安になるので、そういう利用法をするのであれば安いです。三セクを利用するのであればなおさら安いです。
ただ、特急料金込みの指定席利用回数制限なしで24,000円だった「三連休パス」の頃を知っていると、この値段でも高いなと思ってしまいます。贅沢な時代だったと言ってしまえばそれまでですが…。
使い勝手:★★★★☆
お得感:★★★☆☆
当日発売:なし(使用開始前日まで)
小児用:あり
【オマケ】
今回は出張先の仙台を起点に、このきっぷを利用(悪用?)して旅行と出張先からの帰路を組み合わせました。東北新幹線新花巻経由で昨年3月に全線開通した三陸鉄道・釜石~久慈間を乗車し八戸に抜け、八戸から夜行フェリーで苫小牧に渡りました。
シルバーフェリーの「シルバーエイト」は八戸港を22:00に出発し、翌朝6:00に苫小牧港に到着します。このダイヤを見て「急行『はまなす』の代替として使える!」と直感しました。最安の2等でも場所は指定されていて争奪戦にはなりません。平らなところに寝られてマットレスもあり、「はまなす」の座席車よりよっぽど快適です。展望風呂もあります。運賃は2等5,600円からで、ネットで予約すると1割引になります。八戸も苫小牧も港の場所が不便ですが、覚えておいて損はないと思います。
苫小牧から寄り道しつつ函館に行き、道南いさりび鉄道経由で木古内から東京まで戻りました。久々に木古内駅で降りたら、かつて本州連絡の特急列車が発着した長い特急ホームが跡形もなく姿を消していてびっくりしました。
最終日は特に予定はなかったんですが、せっかくパスがまだ使えるので小淵沢まできっぷの仕込みと信濃境駅の現状確認に行ってきました。信濃境駅を通過する列車で流し撮りの練習をしていたら、初めて決まってガッツポーズしていました。そんな感じでまぁまぁいい感じで3日間利用しました。
【補足:2021/6/29】
「三連休東日本・函館パス」は2021年度以降は設定されないことが発表されましたので、カテゴリーを追加しています。